ベーシックインカムとは?-わかりやすく解説します!-

こんにちは、よしお(@5426yoshio)です。

あなたはベーシックインカムという言葉をご存知でしょうか?

「耳にしたことはあるけど詳しくはわからない。」

こういった人が多いと思います。

そこで今回は「ベーシックインカムとは何か?」についてわかりやすく説明したいと思います。




ベーシックインカムとは?


ベーシックインカムとは、

「今ある社会保障制度を全て撤廃して、全国民に毎月一定額のお金を無条件で配る制度」

です。

Wikipediaだとこう書いてありますね。

ベーシックインカム(basic income)とは最低限所得保障の一種で、政府がすべての国民に対して最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を定期的に支給するという政策。
基礎所得保障、基本所得保障、最低生活保障、国民配当とも、また頭文字をとってBIともいう


Wikipediaより引用

もっと具体的に言うと、

「年金や生活保護などの制度排除する代わりに全国民に毎月10万円配ります」

ということです。

ちなみにベーシックインカムは富裕層にもお金を配るので生活保護とは違います。

ベーシックインカムが注目されてる背景

ベーシックインカムが近年注目されている理由は下記の2点です。

  1. 今の年金制度には限界があること
  2. AI(人工知能)による失業率増加

今の年金制度には限界がある


今の年金制度というのは、ざっくり言うと

「国が働ける人からお金を取って、それを高齢者に年金として渡す仕組み」

です。

しかし少子高齢化が進んでいるこれからの日本だとこの制度には限界があります。

働ける人が減って高齢者が増えれば、それだけ若い人の負担が大きくなるからです。

そうなると、

「今の年金制度を変えなくてはいけない」

と考える人が出てくるのは当然のことです。

その代替案としてベーシックインカムが話題に上がっているのです。

AIによる失業率増加


近年の技術の進歩は目覚ましいものがあり、人間がする仕事が機械に置き換わりつつあります。

例えば、昔は駅の改札は駅員の人がやっていました。

今は自動改札機になっています。

コンビニも自動化が進められていて、店員が必要なくなるかもしれません。

コンビニのレジ、ロボが会計 ローソンとパナソニック

また自動車の無人運転も進められていますよね。

これが本当に実現できたらタクシーの運転手も必要なくなります。

トヨタ、20年代前半に一般道で自動運転 実用化時期を発表

このように人間の仕事が機械に置き換わるようになれば、仕事がある人とない人とで収入の格差が広がります。

そうなれば、

「国が最低限生活できるお金を支給するベーシックインカムがあっても良いのではないか?」

という考えが出てくるのは必然だと思います。

ベーシックインカムのメリットとは?

貧困者を確実に救うことができる

ベーシックインカムを導入することで、貧困者を確実に救うことができます。

今の生活保護制度では、貧困者を全員救うことはできません。

なぜなら、後ろめたさやプライドのせいで生活保護を受けたがらない人たちがいるからです。

ベーシックインカムは全国民にお金を配るので、貧困者も後ろめたさなく受け取ることができます。

少子化対策になる


ベーシックインカムを導入することで少子化対策になります。

毎月お金が給付されれば、経済的な理由で子供を授かることが出来なかった人たちが安心して子供を育てることが出来ます。

また0歳児の赤ちゃんにもお金を配れば、その分家族に入るお金は増えるわけですから、子供が授かりやすい環境になります。

行政コストを削減することができる

ベーシックインカムを導入すれば、行政コストを削減できます。

今の社会保障制度はとても複雑化してるのです。

例えば、生活保護の受給資格があるかどうかを調査するために、非常に多くのお金と時間を使ってる現状があります。

それを一人一人調査するわけですから行政コストは非常に大きなものとなります。

ベーシックインカムは全国民に無条件で一定額のお金を配るという非常にシンプルな制度なので、行政コストは大幅に削減することが出来るでしょう。

好きな仕事に就くことができる

ベーシックインカムで最低限の生活が保障されれば、無理してつまらない仕事をする必要がなくなります。

そうすると賃金が低くてもいいから、好きな仕事をすることができます。

このようにベーシックインカムの導入で国民は好きなことを仕事にすることができるようになるのです。

ブラック企業が淘汰される

ベーシックインカムで生活最低限のお金が給付されるなら、会社に固執する必要はありません。

「もし辛くなったら辞めればいいや」

といったように逃げ道ができるのです。

そうすれば会社は従業員の待遇を良くしなければならないので自然とブラック企業は淘汰されます。

会社は従業員を容易に解雇できるようになる

今の日本では生活保障の役割は会社が担っています。

ですから不必要になった従業員を解雇したくても解雇することができなかったわけです。

しかしベーシックインカムによって生活保障の役割が会社が担ってくれれば話は変わります。

会社は必要なくなった従業員を簡単に解雇することができ、ビジネススピードを加速させることができます。

地方活性化に繋がる

ベーシックインカムの導入で、多くの人がつまらない仕事をやめて低賃金でもいいから好きな仕事をするようになります。

そうすると、生活コストの高い都心に住む必要が無くなりますよね。

会社に勤めるために東京に出稼ぎに来た人も地方に戻るでしょう。

そうなると、生活コストの低い地方に優秀な人が集まり、そこでの経済活動が盛んになって地方活性化に繋がるのです。

犯罪率が低下する

ベーシックインカムを導入することで貧困による犯罪率が低下します。

貧困に陥って食べ物に困っていれば、貧困による犯罪は増えるでしょう。

ベーシックインカムはそれを防ぐメリットがあります。

起業が積極的にできるようになる

ベーシックインカム導入で起業する人が増えるでしょう。

なぜなら、起業に失敗しても毎月最低限の生活ができるお金が給付されるからです。

リスクが高いからという理由で起業をためらっていた人が積極的に起業できるようになるのです。

ベーシックインカムのデメリットとは?

財源を確保できるのか問題

ベーシックインカム導入における大きな問題の一つとして

「全国民に配るお金はあるのか?」

という財源問題があります。

Wikipediaに載っている試算案を見てみましょう。

山崎元の試算によれば年金・生活保護・雇用保険・児童手当や各種控除をベーシックインカムに置き換えることで、1円も増税することなく日本国民全員に毎月に4万6000円のベーシックインカムを支給することが可能であるとする。具体的には日本の社会保障給付費は平成21年度で総額99兆8500億円であり、ここから医療の30兆8400億円を差し引くと69兆円となる、これを人口を1億2500万人として単純に割ると月額4万6000円となる。小沢修司も月額5万円程度のベーシックインカム支給ならば増税せずに現行の税制のままで可能と試算している


Wikipediaより引用

つまり、月5万円程度の給付なら増税する必要はないそうです。

しかし、月5万円で生活できるかどうかは微妙なところがあります。

私としてはもう少し増税してもいいから、給付額を増やして欲しいですね。

みんな働かなくなってしまう懸念

労働意欲減退の懸念もベーシックインカム導入における懸念点として挙げられます。

つまり

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「働かなくてもお金がもらえるのであれば、みんな働かなくなるのでは?」

ということです。

この懸念については興味深い実験があります。

ベーシックインカム導入で勤労意欲は下がるのか?

詳しくは上記のリンクをみて欲しいのですが、

「ベーシックインカムは労働意欲を減退しない」

という結果が出ています。

ただ、これはアメリカでの実験です。

もし日本に導入するとしたら、事前に日本でもベーシックインカムの実験をする必要があるでしょう。

福祉水準の低下に繋がる

ベーシックインカムの導入は既存の社会保障制度の撤廃を意味します。

つまり、年金や病気の時の給付金、生活保護といった手当が受けることができなくなります。

これにより福祉水準の低下につながるというデメリットがあります。

富裕層の海外流出

もしベーシックインカム導入で増税したとしましょう。

そうなると、お金持ちから多くお金を取るのが合理的かと思います。

しかし、それによって富裕層が海外に逃げる可能性があります。

もしそうなれば、富裕層からお金を徴収することができなくなり、金銭的にベーシックインカムが破綻する可能性があります。

高齢者や公務員などが不利益を被る

ベーシックインカムで既存の社会保障制度が撤廃されると損をする人がいます。

それは主に高齢者と公務員です。

現役世代から頑張って働いて年金を納めていたのに、引退してからは年金がもらえなくなる高齢者がたくさん現れます。

年金の代わりにベーシックインカムの給付金がもらえるわけですが、おそらくもらえる金額は年金よりも少ないでしょう。

そして、行政の手続き関係を行なっている公務員も必要なくなり解雇されるでしょう。

ベーシックインカムを導入するには、この高齢者と公務員をどのように納得させるのか?が一つの大きな課題となっています。

日本での動きは?

日本でもベーシックインカムの導入に前向きな政党がいくつかあります。

希望の党や緑の党グリーンズジャパン、自由党、新党日本などがそれにあたります。

希望の党「ベーシックインカム公約」発案者を直撃——実現可能性を検証した

少なくとも日本でもベーシックインカムを導入しようという動きがあることが分かります。

他国での動きは?

「実際にベーシックインカムを導入している国はあるのか?」

こんな風に思われると思います。

結論から言うと、「全国民に一定額のお金を無条件で配る」ようなベーシックインカムを導入している国は現時点ではありません。

しかし、一部の人に実験的にベーシックインカムを導入している国は少なくありません。

他の国がベーシックインカムに対してどのような動きをしているのか見てみましょう。

フィンランド


フィンランドでは2017年1月1日から国家レベルでベーシックインカムを導入しました。

失業者の中から無作為に選んだ2000人に2年間、日本円で68000円ほどを毎月支給するそうです。

ベーシックインカム、フィンランドが試験導入。国家レベルで初

国家レベルだから、全国民に支給するのかと思ったら、そうでないみたいです。

個人的な意見として、これは生活保護の延長だと思っていて、まだ実験レベルだと思っています。

アメリカ


アメリカのスタートアップ企業であるY Combinator社はベーシックインカムの実験を予定しています。

ベーシックインカムは天使か悪魔か? アメリカで史上最大の実験

3000人の参加者を2つの州から集めて行うそうです。

期限は最大5年とのことです。

ベーシックインカム実験の問題点として、実験に期限があることが挙げられます。

実験に期限があれば、被験者は実験後にはお金がもらえなくなるわけですから働かなくてはいけません。

そうなると、実験中であっても被験者は仕事を続けるでしょう。

つまり、ベーシックインカムの実験に期限があると、「仕事をしなくなるかどうか?」は実験では分からないのです。

インド


インドでもベーシックインカムは検討されています。

しかし、導入における財源問題があり、それをどのように克服するかに注目が集まっています。

インド政府がベーシックインカム導入に関心、財源に課題

実際に過去にインドでベーシックインカムの実験は行われており、一定の効果は得ることが分かっています。

インドでベーシックインカムが貧困削減に寄与

ブラジル


ブラジルは実は世界で唯一、ベーシックインカムを法制化している国です。

なぜ今ベーシックインカムなのか 第5回:導入めぐる世界の動き 同志社大学・山森亮教授

しかし、実態とは大きくかけ離れています。

この法律はベーシックインカム導入段階におけるもので、所得制限付きの児童手当だけがなされている状態です。

しかしそれだけでも効果はあり、寄付や母親が学校に行くといった感じで前向きにお金が使われています。

ウガンダ


ウガンダでは非営利団体であるEightが8.6ドルを毎週50世帯の村に支給してます。

2017年1月からやっているそうで2年間の期限付きとなっています。

この取り組みは「Village One」というドキュメンタリーのテーマにされることが予定されています。

[原文]UGANDA: New Two-Year Basic Income Pilot Project

ナミビア


ナミビアでも過去にベーシックインカムの実験が行われていました。

2008年から2年の期限付きです。

結果としては、

「犯罪が減り、アルコールを抑制する動きがあり、ほとんどの子供が学校に通うようになる」

などの効果がありました。

ナミビアの貧困村で行われたベーシック・インカム支給の実験について

イタリア


イタリアの都市リヴォルノでも貧しい家族100世帯に対してベーシックインカムの取り組みを行なっています。

これは2016年6月から実施されており、2017年も継続して行われています。

正直、これだと生活保護とあまり変わらないのではないかと思っています。

イタリアの都市リヴォルノのベーシック・インカムの取り組み、2017年も延長

カナダ


カナダでは1970年代にミンカム(MINCOME)というベーシックインカムの実験が行われていました。

1970年代のベーシックインカム社会実験、カナダ・マニトバ州の「ミンカム」の成功と失敗

ミンカムの目的は、「ベーシックインカムを導入することで労働意欲は減退するのか?」ということを確かめるためでした。

しかし政権交代によりこのプロジェクトは途中で終了し、分析されることなくお蔵入りされていました。

現在ではオンタリオ州で4000人を対象に3年間という期限付きでベーシックインカムの実験が行われています。

貧困層にベーシックインカム試験導入、カナダ・オンタリオ州

ケニア


非営利組織GiveDirectlyはケニアの村で2016/10からベーシックインカムが行われています。

なんとこのプロジェクトは12年もの長い期間で行われるそうです。

このプロジェクトの分析結果として、ベーシックインカムを導入しても人々は働き続けるという結論となっています。

ベーシックインカムが導入されても、人々は働き続ける:ケニアでの研究結果

スイス


スイスでは2016/06にベーシックインカムを導入するかどうかで国民投票が行われました。

結論、否決として終わってしまいましたが、23%もの人々が賛成をしていました。

この投票から、ベーシックインカムを望んでいる人は少なくないということが分かりますね。

ベーシック・インカム国民投票、敗者にも満足の色

ベーシックインカムを支持している著名人

イーロンマスク

民間での宇宙飛行を計画しているスペースXと自動運転のテスラのCEOであるイーロンマスクはベーシックインカムの導入を支持しています。

導入における問題に対する解決策も述べており、

「自動化でサービスや商品を低コストで提供することができれば、政府支出で対応できる」

と言っています。

「人工知能に人間の職は奪われる」テスラのイーロン・マスク氏、ベーシックインカムが必須と語る

マークザッカーバーグ

マークザッカーバーグもベーシックインカムを支持しています。

彼はハーバード大学での卒業スピーチでもベーシックインカムのことに言及していて、

「誰もが挑戦できるようなベーシックインカムのような制度が検討されるべきだ。」

と言っています。

ザッカーバーグのハーバード卒業式スピーチが感動的だったので日本語訳した。

堀江貴文

堀江貴文さんが主宰する堀江貴文イノベーション大学校では5人のメンバーを対象にベーシックインカムの実験が行われています。

毎月10万円が支給され、そのお金はどのように使われるのかレポートしていくものです。

個人の力でベーシックインカムの実験をするというのは、他の人ではできないことですし、何より実際に行動に移すところはとてもすごいと思います。

HIUベーシックインカムレポート【8月】『アフリカンライフ、始まる』

終わりに

ベーシックインカムを支持している著名人は今回紹介した著名人以外にもたくさんいます。

また多くの国がベーシックインカムの実験をしていたり、検討を進めています。

このことから、ベーシックインカムは世界的な流れとなっていて、導入されるのも時間の問題だと思っています。

ベーシックインカムについて詳しく知りたければ下記の本をオススメします。

この本は、ルトガー・ブレグマンというオランダの歴史家が書いた本を和訳したものです。

彼は、貧困の原因は知識の欠如ではないと言います。

「貧困によって目の前のことしか考えることができなくなり、合理的な判断ができないからますます貧困から抜け出せなくなる。」

と彼は語っています。

またTED Talksでもベーシックインカムに関するプレゼンをしているので興味があれば是非見てみてください。

以上参考になれば幸いです。

よしお
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